リフォームの打ち合わせをする前に、事前準備をしっかりしておきましょう。
ここでは打ち合わせ前、考えをまとめるために事前にやるべきポイントを5つにまとめました。
今の家で困っていること・不満なところをまとめておく
今、なぜリフォームを考えているのか?
- 雨漏れが発生している?
- キッチンなどが古くなってきた?
- 床がフカフカしたり、内装が劣化してみすぼらしい?
お客様や建物によって本当に内容は様々です。
絶対に今 直したいところは打ち合わせが始まる前に明確にしておきましょう。
リフォームは本来、困っていることや不満に思っている部分を修繕改善し、住みやすいものに変えるということです。
最近ではリノベーションで、全て壊して新しく作り替えるのが流行っていますが
本来は困っている部分や不満なところをまずは修繕することが大事です。
その点をしっかりと抑えたうえで、ご家族の状況だったり、ご自宅の状況などでどこまで工事するか?を考えていきます。
そしてこの範囲は予算や後述する生活動線の確保などありますが、リフォームの営業担当がしっかりと提案をしてくれるはずです。
まずお施主様がすべきことは直したいところを明確にしておきましょう。
何はともあれリフォームを今 する理由として、困っていること・不満に思っていることを改めて確認しましょう!
工事範囲をある程度決めておく
困っていることや不満に思っていることが再確認できたら次は工事の範囲をどこまでやるかを考えていきます。
例えば、お風呂
タイルのお風呂は寒いし、割れたところを直して使ってきたけどもう限界だから直そうと考えます。
大体お風呂は洗面脱衣に面していると思いますので、お風呂をリフォームするときは脱衣所も少し修繕する必要が出てきます。
その場合は、脱衣所に大体設置されている洗面化粧台も一緒にやっておいたほうがいいだろう。とかですね。
実際、私もお風呂だけリフォームされたいといわれても、洗面脱衣は工事範囲に含めてご提案します。
結局、既存のお風呂を壊して、新しくUBを入れる時に前述のように洗面脱衣を触る必要があるので、洗面脱衣まではしっかりと直しましょうとお伝えします。
どうしても既存と新しい部分というのはチグハグな仕上がりになりますのでせっかくお金を使うのであれば費用対効果を考えリフォーム後の生活を豊かにしてもらいたいですしね。
リフォーム予定の範囲の片付け(荷物の移動先を考える)
リフォームを考える時に一番大変で楽しくないのは片付けです。
これはみなさま口を揃えて言われます。まぁそれはそうですよね。何十年住んでいた中で、たくさん物が家にはあると思います。これを範囲にはよりますが一気に片付けをしないといけません。
例えばキッチンとダイニングが別れている部屋を、1部屋のLDKにする場合。
まずキッチンは撤去しますので、キッチンへ収納している調理器具を別の場所へ移動する必要があります。
また、元々使っていた水屋なども、2部屋を1部屋に壁を撤去して一繋ぎにする場合、邪魔になるため工事が終わるまでは施工範囲外の別部屋に移動する必要があります。
つまり、工事をする部屋にある荷物は、解体が始まるまでどこか触らない部屋に動かしておく必要があります。
工事範囲内の荷物は、処分か移動することを考えましょう!!
よくある質問ですが、不要な家具などは解体工事の廃棄物として処理することは出来ません。お客様自身で処理をしていただく必要があります。
これは解体で発生する廃棄物は産業廃棄物として処理ができますが、既存の家具などは一般廃棄物となるため処分ができません。
廃棄物には、大きく分けて『一般廃棄物』と『産業廃棄物』があります。『産業廃棄物』は、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、法令で定める20種類をいい、それ以外の廃棄物が『一般廃棄物』とされています。
東京都環境局 より
『一般廃棄物』は区市町村が処理について責任を持ち、『産業廃棄物』は排出事業者が自ら処理することが原則です。
また、人の健康や生活環境に被害を生じるおそれのあるものを『特別管理一般廃棄物』として厳重に管理することとしています。
このように一般廃棄物は市区町村、産業廃棄物は排出事業者(ここでは工務店やメーカー)と定められています。
ちなみに特別管理一般廃棄物などは病院などから排出される、病理廃棄物などです。
産業廃棄物はどの家から、どの種類が、どれくらいの量が排出されたかを産業廃棄物管理票(マニュフェスト)上で管理しています。届出を出している、排出業者が排出した廃棄物を、回収し処理場へ運搬する際にこの管理票で管理をされています。
一般廃棄物を処理する届出をしている建築業者はいないので、一般廃棄物を紛れ込ませて持っていったとしても、これは産業廃棄物ではありませんよと、返ってきます。
そういった関係でご自宅にある一般廃棄物は建築業者では処理ができませんのでお施主様ご自身で処理をお願いします。
処理方法については別記事でお話しします。
工事中の生活はどうするか?生活動線のイメージをしておく
キッチンやお風呂を工事する場合、当たり前ですが壊して、入れ替え、繋ぎ込むまでは使用することができません。
そこで必要になってくるのは、入れ替え中の水回りの生活はどうするか?です。
まずお風呂を入れ替える場合を書きます。選択肢は2つあります。
- 近所の銭湯などを工事期間中は利用する
- 仮説のお風呂を使用する
1つ目は説明不要ですね。お風呂が使えないので銭湯生活です。
2つ目、仮説のお風呂ですが、組み立て式の仮説お風呂を別途準備することができます。
費用として、設置・解体、給排水の繋ぎ諸々で10万程度かかります。
ガス給湯器が取り付けされていることが多いので、プロパンガスの短期的契約を別途お客様にしていだく必要があります。
ただ、仮説風呂になるので簡易的です。使用不可の時期がどれくらいあるかで銭湯へ通うか、仮説風呂を設置するかをご判断ください。仮説風呂を設置する場合は敷地も必要になります。
続いてキッチンです。
キッチンは既存のキッチンを外へ移設し仮説キッチンとして使うことが多いです。
入れ替えが終了したら、新しいキッチンを使っていただき、仮説で使用していた既存キッチンは撤去処分するイメージです。
既存がシステムキッチンでどうしても外での仮説使用ができない場合は、担当業者へ簡易的な流し台などがないか確認をしてみてください。
トイレは汲み取り式の仮設トイレを設置します。
注意ないといけないのは仮説生活をする時の時期はしっかりと確認しましょう。
寒い時期 外でのお風呂、暑い時期 外での炊事
なかなか辛いです。冬は寒さ、夏場は暑さや虫など、ストレスが結構溜まります。
しっかり時期を確認し、仮設生活がしやすい時期に施工するようにしましょう。
駐車場はどうするか考える
最後に駐車場です。
敷地がしっかり広いから何台でも停めれるよ!という方は大丈夫です。
私の地域では、土地がものすごく広く車が何台でも駐車できる土地が多いため、あまり気にすることはありませんが、住宅密集地などでは駐車場の確保が難しい場合があります。
原則、駐車場は業者が探す物ではなく、お客様にご準備いただくものです。
文字大きくして強調しておきます。
もちろん業者との打ち合わせで要相談ではありますが基本的に依頼されると思います。
電動工具を使用・充電するための電源供給、洗浄するための水道供給、業者が駐車するための駐車場はお客様に準備していただくものとして認識ください。
うちは敷地に2台止められるから大丈夫!と思う方。注意してください。
職人の車の他に、工事中に敷地へ置かせてもらう必要物は3つです。
- 職人用トイレ
- 工事に使用する木材など材料
- 産業廃棄物をまとめるコンテナ
これ文字だけではそうでもないですが、結構場所とります。
2台分の駐車場があったとしても、この3点でほぼ埋まります。
基本、職人用の駐車場は最低2台は必要だと思ってください。
近くの月極駐車場や、近隣住民さん所有の空き地などを工事期間を打ち合わせのうえご準備お願いします。
もちろんこの場合にお支払いが発生する場合は、お客様と駐車場持ち主との直接やりとりです。
私たち業者はここへ停めてと指示をいただいた駐車場を利用させていただくだけです。
ただしコインパーキングだけは別です。この場合は施工業者へ支払いが必要です。
お客様からいただいたお金を、都度支払う職人さんへ施工業者から払わないといけません。
まとめ
5つのポイントを説明しましたが大体想像通りでしょうか?
これはあくまで、リフォームの打ち合わせに入る前の事前準備です。
とはいえ、全てこの通りではありません。業者によっては駐車場を自分で見つけるところもあると思いますので、前提は理解したうえで、相談してみましょう。動いてくれるかもしれません。
とはいえ、動かない業者がダメなわけではないのでそこは間違わないでください。
打ち合わせ前に今一度、なぜリフォームを考えたか?を明確にし、正確に営業マンに内容を伝えれるようにしましょう。
そうすれば、仕上がりはもっと満足のできるものになるはずです。