営業マンと商談を始める前に必ずすること
それは、
家族全員でリフォームすることを共通認識としておくこと。です
・・・え?それだけ?と思われる方もいらっしゃると思います
家をリフォームするってとても大事なことだから、営業マンと話をする前に家族で話をしたうえでアポを入れたんじゃないの?
と思いますよね?
他にも、間取りはどうするの?
対面キッチン?壁付けキッチン?
サッシはペアガラスに交換する?畳交換はどうしよう?など内容についてのご要望など
色々とあると思いますが、
家族間でまずはリフォームすることを共通認識となるようにしっかりと話をしてください。
これ、結構なお客様が出来ていないことが多いです。
この場合、結局打ち合わせを重ねても内容がまとまらず、双方時間だけを使い、
結局良い話にならないパターンが多いです
良い話にならない、というのは営業マン目線で話が決まらないとかでなく
家族の仲が険悪になったりするような意味合いです。
私が今まで打ち合わせをした実際の例とその結果をご紹介します
case.1 A様
- 問い合せ者:娘様(50代)
- リフォーム予定地:お施主様のご実家(お母様が1人暮らし)
- リフォーム理由:お母様がご高齢のため、同居して面倒をみたい
問い合わせをいただいた後、お施主様に連絡を取り内容をヒアリング。
上記内容の通り、今まで好き勝手に生きてきて迷惑を沢山かけたので
同居して老後の面倒をみたい。お金もお施主様が支払う。という内容でした
いざ、日程調整をしてお母様のご自宅へ伺うと、
お施主様がお母様にリフォームの話をしていなかったため、お母様はビックリ
気持ちは嬉しいけどすぐにリフォームすると言っても、
片付けや、仮住まいするようなところもないし現実的ではない。
今は悠々自適にペットのワンちゃんと趣味のガーデニングを謳歌しているので
私が死んでからリフォームしてほしいと。
お施主様は
- 老後の生活を見てあげたい
- リフォームするなら、材料の高騰がこれからも続くので早い方が良い
- ローンも組む予定のため早めに支払いを開始したい
お母様は
- このご時世、ここでお金を使わせたくないし、自分で直す気もない
- 今の暮らしをわざわざ邪魔して欲しくない
と、一向に話がまとまらなかったです。
リフォーム営業マンの私としては、仕事としてはリフォームを進めるべきなんでしょうが、
この状態だとリフォームしても良いことにならないため、私の方から、
もう一度家族間で話をしていただいて方向性が決まったらご連絡くださいと中断しました。
結果、その後何度か打ち合わせを重ねましたが折り合いが付かず計画は無くなりました。
お施主様も仕事が忙しく、空いた時間を縫って打ち合わせをしましたが
結果、こういう形になってしまいました。
このようなことから、
同居の場合は、同居先(ご両親・お子様)としっかり話をしておくことがとても大事です。
case.2 B様
- お問合せ者:お父様(70代)
- リフォーム予定地:ご自宅(ご主人と奥様2人暮らし)
- リフォーム理由;息子様夫婦と同居するのでリフォーム
息子様夫婦と同居するのでリフォームしたいという話です。
築100年以上経っている、いわゆる古民家です。
当時からの良い木材などが使われているため、直して後世に残したいという思いがあったようです。
実際、このお客様はご契約いただき、リフォームは完工しました。約1800万です。
受注して終わってるなら、別に良いじゃないと思われるかもしれませんが、
実際、工事完了後に息子様夫婦は同居しませんでした。
息子様夫婦も何度か打ち合わせに出席されましたが、最終的に同居はしないという選択になったようです。
そして、仮にお施主様が亡くなられたとしても、家を継ぐことは無い。と。
結果論ですが、そもそもリフォームしなくてもよかったのです。
せっかく大金をかけて家を直したのに、同居もなければ、継ぐこともない。
待っているのは解体だけです。
お施主様は、結果はこうなったけどリフォームしてよかったと言ってもらえたのが、
唯一の助けでしたが、お客様の一番良い方法をご提案しようと思っている身としては、
モヤモヤが残りました。
case.3 C様
- 問い合せ者:奥様(40代)
- リフォーム予定地:ご自宅(ご主人と3人の子供、5人暮らし)
- リフォーム理由:10年前に中古を購入したが、老朽化のためリフォームしたい
お二人は最初から、リフォームすることは共通認識でした。
が、リフォーム範囲までは話が出来ていなかったようです。
結論を先に言うと、リフォーム計画は中止、夫婦仲が険悪になり、離婚されました。
ビックリですよね。まだ小さいお子さんが3人いらっしゃるにも関わらず、離婚になりました。
それだけ家のことを考えるのは大きなことです。
たかがリフォーム、されどリフォームです。
奥様は、まるごと間取りも自由に変えてリフォームしたい。
ご主人は、使えるところはあるから最低限で良いだろう。
と、対立していきました。
中古購入した時のローンの残債も残っており、リフォーム金額も
まとめてローンを借り換える予定でしたが結構な金額になるので私としては、
ご主人側の立場で、リフォームは最低限にして月々の支払い金額を出来るだけ落とすご提案をしました。
まだお子様も小さく、これからお金がかかるので今は少しでも出費を抑えた方が良いと言う考えです。
なぜかと言うと、打ち合わせ途中から薄々感じていましたが、
ご主人曰く、実は奥様は昔から浪費癖がとてもひどく、
ご主人も知らないうちにクレジットローンを組んだり、消費者金融などで借金を作ったりと
かなり金遣いが荒かったようです。
そこで商談中雨に、融資の申し込みをして、融資承認が降りたとしても、
融資実行はリフォーム完工後なのでその間にクレジットローンなどをしてしまうと
融資承認が取り消され、ローン実行ができず、リフォーム工事費が払えなくなること、
その場合、ご自宅を担保に取り、毎月の支払いを当社にしていただくことになると、
重々、淡々とお伝えしました。
その後、ご自宅で打ち合わせをした時に、まるごとリフォームと、部分リフォームの2パターン
ご提案所と見積書を置いて帰りました。
奥様とお話し合いの上、どちらで行くか連絡くださいという流れでした。
相談の結果、ご主人よりの最低限のリフォームプランでご契約の意志をもらいました。
しかし、契約書を作成していた時にご主人から電話があり、
奥様がやっぱり計画範囲に納得行かないと言って家を飛び出した・・・と。
えええええええですよね。
もちろん契約は無しです。
その後、こちらからどうなったか連絡するのも億劫なので少し時間を置き、
一ヶ月後にご自宅をフラッと訪問しました。
離婚されていました。
ご主人が耐えきれなくなったみたいです。
出ていった後、頭を冷やして帰ってこられてみたいですが、
私が間違っていたという反省ではなく、
まるごとやればこんな良いことがあるし、
ローンが問題ならあっちこっちでお金を借りたり、転職したり、
ご両親(ご主人側)に打診して援助してもらおうなど
まだまるごとリフォームをするつもりだったみたいです。
挙句の果てには、周りにこういうリフォームをするから終わったら見に来て欲しいと
既に言い回っていたみたいで、これじゃ嘘つき呼ばわれさる!と言い出す始末だったようです。
ようは見栄っ張りでした
これは、少し本題からずれるかもしれませんが、リフォームの話で家庭が崩壊したという例です。
あくまでもリフォームはきっかけに過ぎないので、遅かれ早かれ同じ結果になっていたかもしれませんが、
家の話をする時にこういったことになる可能性は大いにあり得ます。
まとめ
いかがでしたか?
結構、極端な例かもしれませんが珍しくはないと思います。
それだけ家のことを考えるのは大きなことです。
同居や介護、年々続く原材料の高騰。
家を継ぐ人がいるのか、いないのか。
リフォームは家族間で今後家をどうしていくか話をすることのいいきっかけでもあります。
なのでまず、資料請求をして、アポイントを入れるまでに
一度、家族間で話をしてみてください。
それだけで、お客様が無駄な時間や嫌な思いをしなくてすみます。