【建物調査】床下調査で大事なポイント7選+防蟻工事のタイミング!!

目次

床下調査とは?

※イメージ

床下調査とは、建物を支える大事な基礎や、水回りの給排水からの漏水がないかどうか、

さらには、放っておくとジリジリと家を蝕んでいくシロアリの生息や被害の有無を確認する

建物の状態をチェックするのに何より大事な項目の1つです。

どうやって調査するか?

それは床下に専門業者が実際に潜り、床下を這いずって確認していきます。

潜らずにどうこういう業者は全く見ていないと言っていいでしょう。

床下点検口があればそこから、もしなければ床下収納庫のカゴを持ち上げると床下に入れるようになっていることが多いです

それがない場合は、和室があれば畳を持ち上げて、座板を少しカットして入るしかありません。

もし、どれもないようでしたらフローリングを切るしかないので、点検口か収納庫を取り付けすることをオススメします。

ここでは、特に注視しておきたいポイントを7つに分けて解説します。

床下調査で抑えておくべきポイント

生々しいと閲覧注意なのでみんな大好き いらすとやさん

1.シロアリの被害の有無

日本にはシロアリが22種類存在すると言われています。

その中のほとんどは土壌改良などの役割を果たす益虫になります。

その中の5種類のシロアリが悪いことをします。

とはいえ、5種類のなかでも多く存在・認知されているのは2種類

  • ヤマトシロアリ
  • イエシロアリ

この2種類ですが、一般的にシロアリと言われているのはヤマトシロアリが8〜9割と言われています。

ここでは、シロアリ本体の細かい話は置いておきます。

とりあえず、一般的にシロアリと呼ばれているものがヤマトシロアリということを覚えておいてください。

木造住宅の場合、

家を支えている構造材はすべて木材です。

そして家の”床”を支えているのも木材です。

このシロアリたちはその木材を食べてしまいます。

言わずもがな、シロアリの被害があるということは

構造材の木材が食べられているということです。

その被害を放っておけば、いつかは床が抜け落ち、建物が倒壊する恐れがあります。

いくらアリとは言っても甘くみてると痛い目をみます。

まずはシロアリの食害被害があるかないかをしっかりと確認しておきましょう。

2.シロアリの生息の有無

シロアリの食害が確認された場合、

次に注意すべき点は、

今現在も生息をして、食害被害が進行中かどうか?です。

ヤマトシロアリは生態上、餌場に満足をすると、また次の餌場を求めて移動をし続けます。

つまり食べるだけ食べて満足したら次の餌場を求めて移動します。

ほんと、好き勝手ですよね。

なので、今現在生息しているのか、もう次へ移動しているのかは重要です。

もし生息している場合は、駆除工事と、防蟻工事をした方がいいです。

過去の食害であれば、防蟻工事だけで大丈夫です。

そこは点検する業者に確認をしてください。

注意!!

防蟻工事のタイミングは記事の一番最後に書いていますのでご覧ください。

3.水回りの給排水からの漏水の有無

※イメージ

キッチンやお風呂の排水や給水管からの水漏れがあるかどうかです。

もしある場合は、交換が必要です。

水が漏れている状態だと、お金がかかるのはもちろん、

床下の環境にも良くありません。

どうしても、配管や給水管などは経年と共に劣化をしていきます。

蛇口をひねれば水が出ますよね?

当たり前のことですが、常時 給水管の中は、圧がかかっており、水がパンパンに張り詰めいてるのを、

閉めてせきとめています。

蛇口をひねればそれがドバッと出てきます。

その時に給水管にかかる圧は相当なものだと思います。それを一日に何回も開け閉めするので、ガタはきますよね。

日々の使役により、経年劣化も相まって、漏れが発生します。

水が漏れ続けていると土や土間が常に湿った状態になりますので全体的に床下の湿度が上がってしまいます。

そして漏れ出ている付近の木材も例によって湿気を含み、腐っていきます

それを点検時、潜って確認をするわけです。

湿度に関しては次項で詳しく書きます。

4.床下の湿度の確認

※イメージ

湿度についてです。

湿気などとも言います。

床下に関してはシロアリがよく言われますがこの湿度も曲者です。

土地柄、どうしても湿度が高いというのはもうしょうがないです。

田んぼ地や、山際とかですね。あとは建物下に元々水路があるとか。

こういった土地的要因はもうしょうがないので、対策を講じるしかないです。

しかし物的要因、前項でも書きました、給排水からの漏水などは直しておいた方がいいです。

湿度が高いとどういった影響があるかというと、

  • シロアリは湿度が高い場所を好む
  • 床下の土や木材などへカビ被害が発生する
  • 断熱材が湿気を吸い、効力を無くしてしまう

と言ったことが起きます。

シロアリはもう言わずもがなです。

木材が湿度にやられるとシロアリの食害被害と同様に、

放置しておくと腐ってしまい、床が将来的に抜けます

断熱材は表面的にはわかりにくいかもしれませんが、

効力を失うと断熱効果がなくなるわけですから、家の中での生活が

過ごしにくくなってしまいます。

つまりいいことはないです。

屋外湿度・屋内湿度と比べて床下の湿度がどうかという判断基準ですが、

土地柄、湿度が特別高い場所があったりと基準が変わってくるので、

ご自宅の湿度は適切か、少し高めなのか、業者さんへ聞いてみてください。

5.床下換気口の位置は適切か

※イメージです

これも湿度の話です。

基礎に金網がついている穴があると思います。

これが床下換気口です。

床下換気口がしっかりと床下の湿度を逃してやれる程度、設けられているか確認してください。

基本的には、タテ・ヨコと換気口が真っ直ぐ通っていることが理想ですが、

築年数が経っている家は取れていることは少ないです。

ここもしっかりとチェックしてください。

少ないようであればリフォーム工事で新しく設けるのも1つの手です。

6.基礎の位置の確認

使い回し

ここでは基礎がどこに通っているかを確認してください。

基礎というのは、だいたい壁の真下にあると思ってください。全てではありませんが。

基礎の位置が一番重要になってくるのは、耐震工事を考えるときです。

耐震工事については別途記事にします。

耐力壁を設置する場合、

両側に柱、上部へ構造材(梁)、直下に基礎がある状態でないと意味がありません。

つまり、基礎がある通りにしか入れられません。

厳密には基礎のない通りに耐力壁施工をしても、耐震効果は無い。が正しいです。

基礎の位置も確認していないのに、耐震工事しますというのは不可能です。

それだけ基礎は大事な部分です。

7.基礎の状態の確認

※イメージ

続いて、基礎の状態です。

基礎の状態とは、

クラック(割れ)があるかどうかです。

そしてこのクラック、基礎の表面の化粧が割れているだけなのか、基礎自体が割れているのかで

大きく話が違ってきます。

表面の化粧が割れているだけなのであれば、それは特に問題はありません。

化粧は経年によって割れるものです。補修だけで済みます。

ただ、基礎本体へクラックが入っている場合は、少し話が違ってきます。

部分的に入っているだけなら、地震など局所的なものでしょうがないですが、

全体的にでている場合は、

地盤だったり、最初から基礎材が劣悪なものだったり原因は様々です。

あまりにも状態が悪いのであれば、無理やりリフォームせず、建て替えて打ち直した方がいいです。

番外編 防蟻工事のタイミングについて

すみません良い写真がありませんでした。実際はスプレーではないですよ

駆除工事・防蟻予防工事っていつのタイミングでやればいいの?にお答えします。

それはシロアリの生息が確認されたら、駆除・予防工事を早めにしてください。に尽きます。

が、しかし待ってください。

そもそも防蟻工事というのは、

木材へ薬剤を散布し、染み込めせ、シロアリが嫌う匂いを発生させ、寄り付かないようにすることを言います。

もう一度言います。木材へ薬剤を散布します。

つまり、どういうことかというと、

リフォームの前段階の床下調査でシロアリの被害が確認できた場合に限っては、すぐやるのは得策ではありません。

なぜかというと、リフォーム工事をするのであれば食害被害のあった木材は交換しておいた方が良いですよね?

ボロボロの木材をそのまま使うのは気分的に良くないと思います。

その場合、やり替えた木材に薬剤を散布する必要があります。

焦って既存の木材へ散布したとしても、リフォームの際には、結局新しい木材へ同じ薬剤を

散布することになるので、お金が二重にかかります。

なので、リフォーム工事をするのであれば、生息・食害が発生しても焦ってすぐ施行するのはやめましょう。

少し言葉が悪いかもしれませんが、今までもその状態なので施工までの数ヶ月で家が倒れることはありません。

足掻いてもしょうがないです。

なので、タイミングとしては、

あくまでシロアリ調査の名目で床下調査するのであれば、生息・食害が確認された場合、迅速に施行。 将来的にリフォームする予定であれば、施行内容などが決まったうえで、新しい木材施行後にしてください。

シロアリ屋さんにお知り合いがいらっしゃるとかであれば工事後にお願いすれば良いと思いますが、

特にツテがないのであればリフォームをお願いする会社に一緒に依頼をすれば良いと思います。

防蟻工事は一度やればもうしなくてもいいのか?

もちろんそんなことはありません。

防蟻工事はあくまでも予防になるので、定期的に施行しないといずれ効力が無くなります。

大体、薬剤自体の保証は5年間が一般的です。

ですが、5年後すぐに保証が切れるというわけではありません。

もちろん5年ごとにやるのが一番ですが、ずっとやり続けるのはお財布的にもよろしくないので、

大体10年〜15年くらいの頻度で定期的に防蟻工事をしていくことをオススメしています。

金額については、建物の大きさによりますが、防蟻工事だけであれば10万〜30万くらいだと思います。

50万とかはなかなかありませんので50万以上の見積もりが出てきた場合は注意してください。

まとめ

いかがでしたか?

床下調査で重要なポイントを7つに分けて書いてみました。

普段、床下の状態を見ることは少ないと思いますので、こういった機会がある時は

このポイントをしっかりと押さえて業者の報告を聞いてみてください。

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